犬ギター
私が殆どのレコーディングとライブで使用しているギターはメーカー不明の古いギターです。
ホールの中には「仙犬」という筆文字のロゴが入ったシールが貼ってあるだけで、何年に作られたものかも分かりません。
私が幼いときから、ケースにも入れられず家の中に放置されていたそのギターを拾って14歳頃から練習を始めました。
後になってそれが親戚からの貰い物で、1967年頃に購入されたギターと分かりました。
「仙犬」から犬(いぬ)ギターと呼んでずっと使っています。
ライブでPAさんから音が良いと褒められたり、ギタリストの知り合いや対バンした人からいつも興味を持たれる魅力あるギターですが、「仙犬」という名前を聞いた事がある人は今まで一人もいません。
5年程前に小さなギター工房の店主に修理と改造をお願いした時にも、その店主は見た事が無いと首をかしげていました。
高級なギターでは無さそうだと言っていました。
試しに弾くと誰もが「弾きやすい」と言ってくれる「仙犬」のギター、壊れた時の代わりがありません。
壊れるのが嫌なので出来ればライブでも使いたくないと思い、何度かほかの楽器でライブしようと試しましたがうまくいきませんでした。
楽器屋やリサイクルショップ、どこでも楽器のある場所へ行くと同じギターが無いか探すのが習慣になっています。