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散歩グラフィー ~第五回 京都音楽旅行編~

約 6 分

第五回 京都
写真と文:秋房和伸

連載当初より海外のレコード屋さんなどについて書いてきましたが、11月は地方でDJやライブをする機会が2度ほどあったので、今回は京都音楽旅行編ということで書きたいと思います!

11月3日~19日まで、京都にある「ホホホ座」という本屋さんで、画家のアスカ・Oの個展「ハイ!Ginkakuji」が開かれました。
アスカ・Oは、僕がやっている「秋福音」というグループが10月にやったイベントのフライヤーにイラストを描いてもらったりしていて、そんなご縁もあり、僕はその展覧会で販売されるZINEのデザインと、オマケのMIX CDの制作、そして展覧会のオープニングでライブもすることになっていました。
しかもカリフォルニアの伝説のNerd Rockバンド「Three Day Stubble」のボーカル、Donald the Nut氏と一緒に。

そんなわけで11月3日文化の日、久しぶりに新幹線に乗って京都へ。
「ホホホ座」は銀閣寺の近くということで、結構な時間バスに乗ってから、住宅地の中を少し歩いていくと、ありました!
なんかお店の前のスペースがいい感じの建物。

中に入ると、Donaldがもう来ていました。
彼に会うのも10年ぶり近く。
そもそもどうして一緒にやる事になったかというと、彼がいま京都に住んでいるからなのですが、知り合ったのはだいぶ前、僕が20歳くらいの時です。
その時はBoredomsのメンバーが、Three Day Stubbleを日本に呼んでイベントをやった時で、僕は共通の知り合いを通じて友達になりました。
Three Day StubbleはNerd Rock(オタクのロック)というジャンルのオリジネーターで、そのライブはサイケでファンシーなファッションに身を包んだおじさんたちが、かっこいい演奏をしながらすごーく変な歌を歌ったり、意味不明なパフォーマンスをしたりするという、イカしたバンドなのです。
それまで好きでよく聴いていたSun City Girlsなど、カリフォルニアの面白いバンドとの繋がりもあり、ライブを見てすぐにファンになりました。

Burning Manにも出てたりする。

今までも東京やサンフランシスコで会ったり、ライブを見に行ったりはしてたのですが、二人だけでライブをするというのは初めてだったのと、当日は即興でやることになっていたので、果たしてどうなるかなーとドキドキしながら挑みました。

ぶっつけ本番でやってみたところ、Donaldの自由過ぎるパフォーマンス「アビ」に、僕はシンセサイザーやハーモニカ、おもちゃ楽器などで対抗して、思いのほか上手くいき楽しかったです。
お客さんも、道を歩いている近所の親子や、観光客の外国人も立ち止まって見てくれて、なんか京都っぽいくてゆるくていいなーと思いました。

ライブ写真:大川千陽

そんなわけでライブが終わりちょっと一服していると、「ホホホ座」の2階に事務所を構えているカメラマンの方と、近所でギャラリーを経営している方の二人と話す事になり、音楽の話や京都のことなど色々聞いたりしているうちに、ぜひオススメしたい「おにぎり屋」があると、そこまで連れて行ってもらえることになりました。
小さな川の小さな橋を渡って、会場から1分くらいでそのお店「青おにぎり」はありました。
そして玄関を開けると、衝撃の光景が。

子供が書いた青鬼の絵で埋め尽くされた店内に、強面のお兄さんが一人!
たしかにちょっと青鬼っぽいかも(笑)
おにぎりの種類もたくさんあって、注文は紙に書いて渡す方式。
そしておにぎりも竹の皮に包んでくれて、会場に戻ってから食べたら美味しい~!

青おにぎり
京都市左京区浄土寺下南田町39-3
http://www.aoonigiri.com

ホホホ座
京都市左京区浄土寺馬場町71 ハイネストビル1階・2階
http://hohohoza.com

おにぎりも食べたところで、もう少しゆっくりしたかったけど、次の目的地へ行くためにホホホ座を後に。

途中、鴨川に立ち寄って月を眺めながらビールを飲んだりしつつ、「meditations」というレコード屋さんへ。
ここは京都に行くたびに必ず立ち寄っているお店で、基本的に新品のレコードを取り扱っているお店だけど、その品揃えがとにかく独特で素晴らしい!
お店の紹介にサイケデリックとドローン音楽やインド音楽のレコード・CDとあるのだけど、それ意外にも実験的な音楽や電子音楽、世界各国の民族音楽、日本(特に京都)のインディーズ音楽など、広く深くな品揃えで、お値段も安めで、最高のお店です。
で、ここに来るとまずは自分で色々見て、気になるレコードを選んでから視聴をさせてもらいつつ、こういう系の音楽で他にオススメありますか?とか聞いて、お店の人にレコードを選んでもらうという買い方をしています。
こうやって未知の素晴らしいレコードに何度出会ったことか。

今回選んでもらったレコード中で特に気に入ったのは、アフリカのHailu Mergia & His Classical Instrumentという人の「Shemonmuanaye」というレコードです。
非常にゆるーい、温泉のような電子音楽。

Hailu Mergia「Hari Meru Meru」

そんなわけで今回は4枚程購入し、meditationsを後にしました。
帰りまでの時間がなかったからここにしか寄れなかったけど、京都にはレコード屋やら喫茶店やら色々行きたいところがあります。

meditations
京都府京都市上京区河原町丸太町上ル出水町253 春日ビル3F
http://www.meditations.jp

その後は、京都のギャラリーで働いている友人と久々に再会し、駅前には滅多に現れないという女装おじさんを見てから、京都タワーの地下でお酒を飲みました。

というわけで、日帰り弾丸旅行でしたが、なかなか京都を満喫できました。
でも次行く時はもっとのんびり行きたい。。。

今回紹介したお店のマップはこちら
https://drive.google.com/open?id=10qMIqwdFV3oD8GKIaX9OOVf4AFQDWt8c&usp=sharing

About The Author

Kazunobu Akifusa
グラフィックデザインを中心に、映像、音楽、DJ、工作のワークショップ、フレデリック・パカ研究家などアレコレ。
音楽は秋福音とマルシア・ガルケスという二つのグループで、DJはAsufikAという名前で、Tokyo Obscure WavesというNew Waveイベントで主にやってます。
散歩と旅行と自転車、ふらふらすることを好む。

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